芦屋で心が贅沢になるひと時…本物志向の美と味

芦屋で心が贅沢になるひと時…本物志向の美と味

長い夏が続いていますが、少しは秋の入り口が見えてきているでしょうか。ちょっと心静かに落ち着いた時間を過ごしたい――そんな方にお勧めのお店をご紹介します。美しい新古美術の世界に浸ったり、美味しい珈琲を頂いたり、こだわりが詰まった優雅な空間をお楽しみ下さい。

一期一会の“美と芸術”に出会える『ギャラリーあしや/芦祥(ろしょう)』

骨董品や美術品というと、お高いもの、縁遠いもの…などと思っていませんか?ご興味のある方・ない方に分かれそうですが、やはり時代を超えて美しいもの・卓越した技が生み出す素晴らしいものはどなたの心にも響くもの。そんな世界を知れるのが、芦屋の地で創業32年となる『ギャラリーあしや/芦祥(ろしょう)』です。ここでは、歴史的に古い貴重なものから現代もの、作家もの、日本・海外のものと幅広い新古美術品や茶道具、絵画などを取り扱われ、店舗での販売はもとより、買取や査定(無料)、委託販売などもされています。

2代目となる店主が、「骨董品店というだけでなく、美術館のように作品を見られるスペースを作り、より多くの方に来て頂きたい」という思いで、今年5月にリニューアル。それまでは、多彩な商品が店内に置かれていましたが、1年間にわたる企画展を開催し、月替わりのテーマに沿って厳選した品物約10点が、展示スペースに並びます。値段に捉われず、見る方の感性で品物が見られるようにと、価格は、名称を書いたカードの裏面に書かれています。「いいな」と思った作品が意外に手の届く値段だったり、あるいは手が震えるほどの高額な値段だったり…。でも、美術館と違うのは、どれも購入できるということ。ネットでも骨董品が買える時代ですが、やはりお品の佇まいを直接見て、触れて感じることは大事ですね。極上の出会いがあるかもしれませんよ。

これまでに、染付、硝子、ルネ・ラリック、白といったテーマで企画展を開催。特に、芦屋でも人気の高いルネ・ラリックは、花器、置物、お皿、時計など多彩なものを展示し、お買い求めの方も多かったとか。また、「白」の企画展では、古マイセンのスノーボール花装飾の蓋付カップ&ソーサ―が印象的。白い小花が隙間なく覆われ、小鳥や薔薇の装飾がロマンティック。その繊細な技術の高さ、時代を超えて現存する奇跡に感動しました。現在は、日本や中国の香爐を集めた「香爐/Incence Bumer展」を開催中。元王朝時代の貴重な香爐を見ることも。10月は、「アールヌーヴォー/Art Nouveau展」を開催予定。もちろん、お家の床の間やお玄関に飾る何か逸品を…とお考えの方も、通りがかりにちょっと鑑賞の方も大歓迎。「どれにも愛着があり、その素晴らしさをたくさんの方に分かっていただき、共感してほしい」と店主。誰が見てもすごい技術や美しさを間近で見て、審美眼を磨いてみては?

骨董・古美術ギャラリーあしや

  • 兵庫県芦屋市大原町2-6 
    ラ・モール芦屋116 (GoogleMap)
  • 0797-23-6626
  • 11:00-18:00
  • 日・火・祝日休

憧れのコーヒーカップで飲む優雅な1杯!
『芦屋珈琲舎』で上質ブレイクタイム

ラポルテ本館1Fで営業して13年、愛され続けるコーヒー専門店『芦屋珈琲舎』。慌ただしい日常の中で、ほっと息つくコーヒータイムを、とびきりランクアップしてくれるのが、このお店です。今はコンビニでも淹れ立てコーヒーが飲める時代ですが、絶妙な蒸らし加減で1杯仕立てのコーヒーを丁寧に淹れてもらうのは至福の時間。実はお楽しみはオーダーの時から始まっていて、棚にずらりと並んだ茶器の中から好きなものを選べるんです。

コーヒー専門店とありますが、紅茶もお好きなカップを選べるので、同様に優雅なひとときを楽しめます。常連さんが多いようですが、ささっと飲んで帰る方、ゆっくりくつろぐ方、お喋りを楽しむ方とそれぞれで、いかにもツウの店…のような堅苦しさがないのがいい雰囲気です。とはいえ、オーナーこだわりの内装はすべて本物志向。黒を基調にしたシックな店内には、ガレやドームのガラス工芸品、藤田嗣二の版画などが飾られ、美術書や趣味の本が並び…と、さりげない高級感があちらこちらに。BOSEのスピーカーから広がるクラシックの音楽も心地よく、コーヒーの香りを損なわない終日禁煙も嬉しい配慮ですね。モーニングサービスや小腹に嬉しいトースト類やシフォンケーキなどの軽食もあり、1杯分お得な珈琲券をご利用される方も多いようです。思わず常連入りしたくなる、そんなお店です。

マイセン、ヘレンド、ロイヤルコペンハーゲン、ウエッジウッドなど、世界の名窯の茶器が50客ほど並び、迷う時間も楽しい。お任せでお願いして、どんなカップが運ばれてくるのかを楽しむのもあり。茶器は月毎に入替し、倍ほどのスタンバイの茶器があるとか。さらに贅沢な気持ちを味わいたい時には、ロイヤルコペンハーゲンの名碗フローラダニカの優雅なカップをチョイスしては。通常600円(おかわり400円)のコーヒーですが、こちらは1,200円(生チョコレート付き)となります。特選ブレンドは、コロンビアベースで、酸味・苦味・コクのバランスが良く、香り豊かな1杯。その他、浅煎りのアメリカン~深入りのイタリアンまでお好みで。コーヒーに付く自家製クッキーは、甘さ控えめでシンプルな味。こちらのファンも多く、お持ち帰りもできるそうです(400円)。

芦屋珈琲舎

  • 兵庫県芦屋市船戸町4-1-117
    ラポルテ本館1階 (GoogleMap)
  • 0797-25-7887
  • 09:00~19:00
  • 1月1日
  • 有(ラポルテ駐車場:有料)