犬や猫も花粉症に!! あなたの大切なペットは大丈夫?
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犬や猫も花粉症に!! あなたの大切なペットは大丈夫?

日ごとに暖かさが増し、愛犬とのお散歩も楽になってきました。
でも、花粉症の飼い主さんにはツラいシーズンですよね。
実は、これは人間のお話だけではないとか。
そこで、ペットの花粉症について、Ciel(シエル)動物病院の木村院長先生に
お話を伺ってきました。

    近年、ペットの花粉症が増えています!!

  1. ペットにも花粉症があるんですか?

    「はい、ペットにも花粉症はあります。日本では、杉、ブタクサ、イネ科の植物の花粉が原因となることが多いようです。2月後半からGW頃までは杉、夏の終わりから秋にかけてはブタクサによる花粉症がみられます。」

  2. どんな症状が出るのでしょうか?

    「あまり知られていませんが、犬と猫では出る症状が違っていたりします。犬はかゆみや炎症などの皮膚系、ネコは咳やくしゃみなど呼吸器系の症状が出やすいんです。犬のアレルギーでかゆみが出やすい場所は、わき、口の周り、耳、指の間などで、皮膚が赤くなり痒みがでてきます。ワンちゃんは、そこを引っ掻いたり、壁などにこすりつけたりしますね。」

  3. 治療について教えて下さい。

    「犬の場合、かゆみを抑える対症療法としては、抗ヒスタミン薬かステロイドを使ってコントロールします。人間と比べてステロイドの副作用は比較的少ないので、正しい使い方をすれば問題ありません。自己判断で市販薬などを塗ると、逆に治らなかったり、悪化する場合もありますのでご注意ください。ただ、一時的なかゆみで薬を飲んで数日で治まるのであれば心配ありませんが、ぶり返して薬が切れない…、またあまりにもかゆみがひどい犬の場合、ちゃんと原因を究明しないと治療につながらないこともあります。」

  4. 花粉症以外のアレルギーや、アレルギー以外のかゆみということもありますか?

    「実は、花粉症かどうかは検査をして調べてみないと分からないんです。人間と同じように血液検査でIgE抗体の数値を調べます。しかし実際には、血液検査は望まれず、とにかく症状を止めてあげたい、という方が多いですね。原因が分からないまま、薬だけ望まれる方もいますが、できれば原因究明した上でかかりつけの獣医さんと相談しながら、少しでも薬の量を減らすことが犬にもいいことだと思います。猫のアレルギー検査を行っている検査センターは少ないのでかかりつけの先生に相談してみましょう。」

  5. 早めの気づきと受診が大切!!

  6. 早めに診察を受けた方がいいですか?

    「症状が悪くなってからよりも早くに受診されることをおすすめします。放っておくと毛が抜けて皮膚が分厚くなり、真っ赤から真っ黒色となってきて、どんどん皮膚が痛んできます。それを治すのは大変なんです。」

  7. 飼い主が出来る花粉症対策はありますか?

    「花粉情報で花粉が多い時は散歩を控えましょう。散歩コースを変えてみるのもいいでしょう。花粉が付きにくいウェアを着させたり、時々のシャンプー、空気清浄器の使用も有効かと思います。外で飼っている場合、花粉や黄砂などが多そうな時は、避難させてあげるのがいいかもしれません。芦屋では小型犬を室内で飼っている方が多いですが、家の中で一緒にいれば細かいことに気付いてあげられますね。極力、身近で観察してあげる方が病気を防げます。」

最後に・・・

費用や手間などの問題もあり、花粉症の完全な予防・治療は難しいかも知れません。獣医さんと相談しながら、少しでもペットにとってベストな、あるいはベターな方向を選んであげたいですね。また安易に花粉症と断定せずに、ペットがいつもと違う様子を見せたら、早めに受診することが何より大切ではないでしょうか。

  • Ciel (シエル)動物病院

Ciel (シエル)動物病院

  • 兵庫県芦屋市岩園町25-2 (GoogleMap)
  • 0797-35-5751
  • (月~金)9:00-12:00、17:00-19:00
    (土)9:00-12:00
    ※その他予約診療、往診有
  • 土午後・日祝
  • 有(4台)

(ライター 長谷川幸子)