芦屋の子ども食堂「もぐ・もぐ」で家族みんな楽しく食育♪
前回は芦屋市の学校給食についてでしたが、大人が、地域が、社会が連携して子供の食事について考えることは良いことですね。高浜町にある社会福祉法人山の子会が運営している『子どもと地域の食堂もぐ・もぐ』に取材に行ってきました!食育の大切さが謳われる昨今、子どもの食事については多くの保護者の方が関心のあることだと思います。
子どもと地域の食堂って?
「もぐ・もぐ」は毎週火曜と金曜日の18:00~20:00(L.o19:30)に開催されており、大人(高校生以上)500円、子ども100円とリーズナブルな価格で楽しめる食堂です。はじめは高浜町ライフサポートステーション1Fにあるカフェ ブーケさんのお店の一角で開いていたものが、口コミで利用者の数が想像以上に増えたため、場所を4Fロビーに移し、今の形になりました。今では1日40食限定があっという間にSOLD OUTに!
利用者は、小さいお子さん連れの母子や、小学生だけ、大人だけ、ご年配の方など様々で、約7割が予約して来店されるそう。このように対象は限定しておらず、地域の方々が声をかけ合い皆さんでいらっしゃってくださいと担当者の方は話されました。
食堂の食材調達は、コープこうべ浜芦屋店さんから直接週1回、協同購入センター東灘さんから月2回、さまざまな食材をご協力いただき、その他の食材を山の子会が購入して運営しています。
調理員さんが工夫を凝らして考えた多彩なメニュー
調理員の伊藤さんは「コープさんから何がいただけるかその時になってみないと分からない。いただいたものの中でメニューを考えています」と話されます。来られる方々が食事を楽しめるように、なかなか家で食べられないもの、食べたことがないものを意識してメニュー作りをされているとのこと。また、「今までの経歴から1人で100食を作ることもあったので、40食を作ることはそんなに大変ではない。一番時間を割くのはやはり、限られたものの中での『メニューの考案』です」と伊藤さん。
調理後の盛り付け、運搬を地域の方々や、子どもたち、大学生がボランティアで行っています。お店屋さんになった気分でエプロンをした子どもたちがニコニコ笑顔で食事を運ぶ姿が印象的でした。
伊藤さんの工夫もあって本当に多彩なメニューたちが並びますが、好き嫌いのある子どもたちが普段食べられないものを他の人と一緒に食べることによって、勢いで食べてくれることもあったりして残飯率は非常に少ないのだそう。筆者が伺った際も、ご飯が運ばれてくるのをウキウキしながら待ち、運ばれて来るや否やぺろりと平らげる子どもたちの姿を多く見ました。
食育の場でもあり居場所作りでもある地域の憩いの場
好きな人と食事をする楽しさ。そんな当たり前のことを改めて感じさせてくれる場であると同時に、子どもたちだけで外食ということで何かスペシャル感を感じる場でもあるのかもしれません。大人同士で来られている方々の横に、小学生の子どもたちだけで食事をする。なんだか大人になった気分さえ感じることが出来るのかも。
いつもの食材を家では食べたことのないメニューで食べる。子どもたちにとっては食材の味の新たな発見さえもありそうな、とても温かみのある食堂「子どもと地域の食堂」に行ってみませんか?
〈ライター 北島志保〉