注目!芦屋市、幼稚園と保育所の統廃合について
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注目!芦屋市、幼稚園と保育所の統廃合について
皆様ご存知でしょうか?
芦屋市が2月13日に公立幼稚園と保育所の統廃合案を発表しました。
「どういうこと?」と思われる方も多いと思います。
まだ決定事項ではなく、今後議論を重ね協議されるそうですが、急な法案だったため、様々な意見が上がっているとのこと…。
そこで、どのような内容なのか調べてみました!
法案内容 市立幼稚園・保育所のあり方について
就学前教育・保育施設について、学校教育審議会での話し合いの結果や差し迫る問題である待機児童の解消への取り組みなどを踏まえて、すべての就学前のこども達にとって最も良いかたちにつながるように、市立幼稚園及び市立保育所の適正規模について話し合いを行いました。その結果、今まで8園体制だった市立の幼稚園は4園になり、6所体制の市立保育所は2所、そして新たに市立の認定こども園を2園新しく作ることにします。
芦屋市が示した私立幼稚園と保育所の統廃合案
- 朝日ヶ丘幼稚園を岩園幼稚園に統合し、市立岩園幼稚園として運営する。
- 精道幼稚園を精道保育所と統合し、精道幼稚園又は精道保育所跡地に市立幼保連携型認定こども園を新設する。
- 打出保育所及び大東保育所を民間移管する。
- 分庁舎に民間の小規模保育事業所を、ハートフル福祉公社跡地に民間の認可保育所を誘致する。
- 宮川幼稚園、伊勢幼稚園及び新居浜保育所を統合し、西蔵町市営住宅跡地に市立西蔵幼保連携認定こども園を新設する。
- 各施設の跡地利用は今後検討する。
※①資料:芦屋市市立幼稚園・保育所のあり方について
http://www.city.ashiya.lg.jp/kodomoseisaku/documents/hp_siryou_arikatanitsuite_syusei_.pdf
近年、共働きの世帯が増加していることもあり、幼稚園を利用する割合が減少していく半面、保育所の待機児童が増えています。それを解消するために、市立幼稚園・保育所を統廃合し市立認定こども園を新しく作る法案が検討されたようです。
潮見圏域ではすでに浜風幼稚園が閉園しています。そのあとに認定こども園が新設されるのをはじめとし、平成30年から34年にわたり法案が施行される予定で、これからの子育て世代にとっては注目の話題ですね。
様々な意見が多数!
芦屋市議員からの声
「待機児童問題の解消」という意味では効果が期待できるのではないか。また、芦屋市の市立幼稚園では1学年1~2クラスと過剰供給の状況にあり、公共施設を無駄なく使用するという観点でみると理にかなっているのではないか。しかし、幼保連携型認定こども園の民間運営、保育士不足などの様々な問題があり、ただ賛成!反対ではなく、具体的な対策を考えていく必要がある。
撤廃を求める声も多数
住民からは「公立として残す保育所と、民営化する保育所の違いは何か」「こどもを見守る地域の目が薄まってしまう」などと懸念する声も上がっています。また、待機児童解消・幼児教育については、自宅や駅に近い利用者に便利な認可保育所を民有地・公共用地を上手く活用して多数設置すること、また、幼保連携型認定こども園に集約する前に、3歳児保育や、預かり保育時間を延長するべきだという意見もでているようです。
保育士からの意見(現場の声)
幼稚園は、小学校へとつなげていく、地域に根付いているもの。現場の保育士の思いとしては、小規模でより良い教育をしたいという思いが強いが、市立幼保連携型こども園の200名~300名のような大規模施設になることで、教育の希薄さができてしまうのではないかと心配です。幼稚園は教育、保育所は保育と、それぞれ建てられる目的は異なりますが、子供も生活の一部(場所)になるという意味として、今後どうなっていくのか大変重要な案だと思います。
そもそも幼稚園と保育所の違いって??
これがいまいちよく分からない保護者の方が意外と多いのでは?そこで大まかな「違い」を表にまとめてみました。
幼稚園 | 保育所 | |
---|---|---|
所管 | 文部科学省 | 厚生労働省 |
対象年齢 | 3歳になった春から小学校入学前まで(3年保育の場合) | 保護者の事情により保育に欠ける0~1歳児から、小学校入学前まで |
保育時間 (標準) | 9時から14時くらいまで ※延長保育なしの場合 ※一日の標準保育・教育時間 4時間(標準) | 7時半くらいから17時~18時くらいまで ※一日の標準保育・教育時間 11時間(原則) |
給食 | 任意 | 義務 |
目的 | 幼児を保育し、適当な環境を与えてその心身の発達を助長すること(学校教育法第77条) | 日々保護者の委託を受けて、保育に欠けるその乳児または幼児を保育すること(児童福祉法第39条) |
保育内容 | 早期教育や小学校受験を目標に据える園、また、こどもの自主性を尊重する自由保育を行う園などがある。自由遊び時間と一斉保育を組み合わせるのが一般的。 | 自由遊びの時間が多い。 低年齢のこどもに対しては、おむつや歯みがきなど、生活習慣などを身につけられる保育もされている。 |
教員免許 | 幼稚園教諭免許状 | 保育士資格証明書 |
(参考:まみたん園ナビ)
それぞれの設立の目的は大きく異なるのがポイント。幼稚園は、小学校入学前のお子さんの「教育施設」であり、保育所は、乳幼児を保護者に代わって預かる「児童福祉施設」。その幼稚園と保育所の特徴を合わせた複合型保育施設が認定こども園となります。さらに認定こども園にも幾つか種類があります。
もっと詳しく!
教育、保育を一体的に行い、幼稚園と保育所の両方の良さを併せ持っている施設。認定こども園には、地域の実情や保護者のニーズに応じて選択が可能となるような多様なタイプがあります。
幼保連携型 | 幼稚園型 | 保育所型 | 地方裁量型 |
---|---|---|---|
幼稚園的機能と保育所的機能の両方の機能をあわせ持つ単一の施設として、認定こども園としての機能を果たすタイプ。 | 認可幼稚園が、保育が必要な子どものための保育時間を確保するなど、保育所的な機能を備えて認定こども園としての機能を果たすタイプ。 | 認可保育所が、保育が必要な子ども以外の子どもも受け入れるなど、幼稚園的な機能を備えることで認定こども園としての機能を果たすタイプ。 | 幼稚園・保育所いずれの認可もない地域の教育・保育施設が、認定こども園としての必要な機能を果たすタイプ。 |
※②詳しくは内閣府ページへ
http://www8.cao.go.jp/shoushi/kodomoen/gaiyou.html
芦屋市は、新たに公立の幼保連携型認定こども園を建設する案を提示しています。
それぞれの園の教育方針は様々で、幼稚園と保育所のどちらが良い…ということはありませんが、お子さん・親双方の生活の一部となるため、自分たちのライフスタイルにあったものを選んでいく必要がありますね。今のこの計画がそのまま進んでいくのではなく、今後いろいろな機会で議論され考えられていくようで、今後の動きに注目です!!
〈ライター 坂本美紗子〉