今しか描けない絵は一生の宝物!
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今しか描けない絵は一生の宝物!

子どもたちが心のままに自由に楽しく描く絵・作る工作には、どんな高価で有名な作品にも負けないキラメキやパワーがあります。
芦屋で人気の子ども造形教室があると聞き、さっそくお話を聞いてきました。

子どもたちの感性を大切に、お喋りも楽しんで制作!

 芦屋市の閑静な住宅街にある、子どものための造形教室アトリエ『ラフラフ』。こちらは、3歳の未就園児〜小学生を中心に、中高校生を対象にした、工作&絵画の教室です。美大卒業後、グラフィックデザイナーとして活躍していた中島智美さんが、東京での教室活動を経て、7年前から芦屋で開講。伊勢町から竹園町へと移転し、たくさんのKIDSにアートの楽しさを広げています。
 子どもたちの柔軟な発想力や想像力に驚かされるという中島先生。上手下手ではなく、感性を引き出すことや楽しいことがいちばん!だから、お受験のための絵画や、図工の点数を上げるためのレッスンではありません。作品の完成度の高さよりも、絵を描いたり工作する楽しさ、そして、自由に発想し創造し、それを色や形で表現する面白さを感じることを重要視しています。「私は教えているんじゃなくて、お手伝いをしているんです」と中島先生。子どもたちの自由な想像力や判断力を削がないよう心掛けているとのことで、例えば「黒いりんごでも別にいいんです」とのこと。“こうあるべき・こうしないとおかしい” という常識に縛られず、いろいろな見方や表現の仕方を広げていきます。こうしたアイデアを発信していく力は、将来の仕事などにも役立ちそうですね。

 もうひとつ教室で大切にしていることは、生徒との会話。教室に来るまでの、日々感じた事・発見した事・学んだ事など、いろんな話をいっぱいするとか。だから、ちょっと元気がない時や疲れている様子などがすぐに分かるし、作品にも反映されるそうです。もちろん、どんどん良いところを見つけて褒めることも重要。でも、先生の見本作品よりずっとステキな作品が出来るそうで、子どもの感性にはかないませんね。

家の中を子どもの作品でいっぱいに♪

 これまでバラエティ豊かな課題に取り組まれている『ラフラフ』。同じ課題はほとんど無いそうで、家で飾っておけるようなものを考えるそうです。材料は身近なものが中心。お金をかけなくても、アイデアと子どもたちのアート力で、こんなにステキな作品になるんだと驚かされます。それらはみんな世界で唯一の価値のあるもの。そして、その年齢にしか描けない・作れない作品です。その日その時の感情・表現、出来る事…それが形となって残ることは、本人にもお母様にも大切な宝物になりますね。作品を家に飾り、家族やお客様に見てもらったり、褒めてもらうことが自己肯定や自信にもつながります。時には絵画をすぐに飾れるように額縁まで手作りすることもあるとか。家の中をまるで美術館のように、いっぱいの作品で飾られている方もいらっしゃるそうですよ。また、年1回の作品展や世界児童画展への応募などにも取り組んでいます。

 クラスは、年齢や個性に合わせて編成し、アイデアを練り構想し計画的に作品制作に取り組んだり、デッサンに取り組んだりと、課題によって段取りを考える力や集中力なども養えます。「このお教室は、なるべく幼いうちから習って長く続ける方がいい…なんて思っていないんです。無理をして習うものでもない。他に興味があることがあれば、いろいろとやればいいと思うんです」と中島先生。でも、楽しくて居心地がいい空間だから、「『ラフラフ』だけには絶対来る!」という生徒さんがいるとか。子どもたちにとってかけがえのない癒しの場になっているのかもしれません。

子供造形教室アトリエLaugh & Rough

  • 兵庫県芦屋市竹園町4-13-3 (GoogleMap)
  • 080-5689-8687

〈ライター 長谷川幸子〉