ハワイの風と神様と…ゴスペルフラで心豊かな時間を。
(テキスト記事はこちらからご覧ください。)

ハワイの風と神様と…ゴスペルフラで心豊かな時間を。

音楽と優美な踊りで癒されるフラダンス。
今回は、芦屋のイベントなどでも美しいダンスを披露されている
ゴスペルフラダンス教室『ナロケ・オ・カロナ ゴスペル フラ ハラウ』のレッスン風景を取材してきました。

ゴスペルフラとは?

 古来、神様に捧げる神聖な踊りであるフラ。この神様とは、昔からハワイの人々が信じていた自然の中にある神様です。一方、“ゴスペルフラダンス”は、その神様がイエス・キリストに限定され、捧げる…というよりは、生きる喜びを互いに分かち合い、神に感謝することを目的にしています。曲も、いわゆるハワイアンだけでなく、「アメイジング・グレイス」などのゴスペルソングやクリスマスミュージックも使うそうです。芦屋浜夏まつりや芦屋マダンなどのイベントで、ご覧になった方も多いかもしれません。
 このゴスペルフラを子どもから大人まで楽しく学べる場が、芦屋・浜風の家で開催されている『ナロケ・オ・カロナ ゴスペル フラ ハラウ』です。始まりは、2006年、芦屋浜ファミリー・プリスクールのママたちのためのレッスン。指導されるのは、プリスクールの先生として来日された、ハワイ出身の日系3世の深井シャロンさん。ハワイの空気をまとわれたような、おおらかで穏やかなシャロン先生は、子どもたちにはもちろん、ママたちの心も癒してくれる存在のようです。

お祈りとハグのあるレッスンで心ピースフル!

 レッスン場は、開け放した窓から海が見える浜風の家のお部屋。カラフルで可愛らしいフラのためのパウ・スカートは、自前の子どももいますが、すぐに成長することを考えてお下がりのスカートを借りることができます。
 まずは、レッスンを始める前に輪になって挨拶を交わし、目を閉じてお祈りタイム。クリスチャンの方も、そうでない方も、神聖なひとときを共有します。スタート時から参加している方はもう高校生だとか。今日は、小さなお子さまのお手本として前で踊ります。

大切なのは心で感じて踊ること

 子どものレッスンでは、心で感じて踊ることを大切にしているため、細かい技術や言葉の意味などにはあまり捉われません。とにかく見て覚えていきますが、上体がグラグラしないことが大切。ちょっと腰を落とした姿勢なので、意外と体幹が鍛えられそう。シャロン先生の踊りは、ゆったりと滑らかで、ひとつひとつの形が美しいですね。
 子どものクラスは集中力が続く45分間。男の子も在籍しているそうで、同じ曲目でも、振りを男の子用にアレンジしたりするそうなので、男女問わず大歓迎。レッスン修了時には、また手と手を取り合い、感謝の言葉を捧げます。楽しい踊りの後の、静かな祈りの時間がまたいいですね。そして、一人ひとりとハグしてさようなら。子どもたちは、シャロン先生との温かいハグが大好きです。

お互いがオハナ(家族)のような存在

 最後に、シャロン先生に、レッスンで大切にしていることを伺いました。「SMILE!笑顔!フラは、ダンスだけでなく、キレイな心が大切です。ここに来る前にケンカなんかしないで、HAPPYな気持ちで来てほしい。一緒に踊る仲間は、オハナ(ハワイ語で家族)のような存在。仲良く優しくね。そして、踊る時、座る時、プリンセスのように(威張っているプリンセスでなく)、気持ちを上品に持ってほしい。胸は上に上げて、鼻は上がらないようにね!」とのこと。
 動作だけでなく、気持ちも優雅に持つので、生徒さんも「ゴスペルフラを踊っている時は、心が落ち着く」と言っていました。また、お子さまが自分のことは自分でできるよう、子どもにはもちろん、つい手を出したくなる親にも気をつけてもらっているそうです。

 こちらの『ナロケ・オ・カロナ ゴスペル フラ ハラウ』は、コンテストよりも、地域に密着した活動を大切にしており、芦屋市内のお祭りや老人ホームや病院への慰問訪問などでゴスペルフラを披露されています。華やかなステージもよい経験ですが、慰問先で涙を流して喜ばれる方も多く、逆に感動を貰える場合も多いとか。こういった体験も、子どもたちの心にステキな時間を刻むことでしょう。また、入会金不要で、レッスン代も1回毎の支払い(1,000円)なので、通いやすさも魅力。いつでもシャロン先生が明るくオープンに迎えてくれますよ。

ナロケ・オ・カロナ ゴスペル フラ ハラウ

  • 兵庫県芦屋市浜風町31-2
    芦屋浜ファミリーセンター
  • 0797-35-3757
  • キッズフラ毎火曜16:30~
    毎土曜10:00~開催

〈ライター 長谷川幸子〉