獣医さんの中にも専門医がいると知り合いから聞きました。うちの犬が病気になったら専門医に診てもらうほうがいいでしょうか?
ジェネラリストとスペシャリストという言葉があります。ジェネラリストというのは何でも診ます、つまり外科、内科にはじまり眼科、耳鼻咽喉科、歯科、循環器、呼吸器、消化器、整形、皮膚、婦人科などなど、ほんとに多岐にわたりますが、とにかく何でも診るというもので、現在日本の動物病院の獣医さんのほとんどがこれにあたります。一方、スペシャリストというのは整形なら整形のみ、循環器なら循環器のみの知識や経験が豊富である専門医のことで、アメリカでは随分前から専門医制度は確立されていて、日本人の獣医師も渡米し、私の知る限り現在では数人の日本人獣医師がアメリカの獣医専門医としての資格を取得していらっしゃいます。日本ではどうかというと、最近になってようやく日本独自の専門医制度が作られつつあり、専門医が専門病院を立ち上げ、より詳しい診療を行うようになってきているというのが現状です。
では、病気のときにどの病院に連れて行けばいいか、一般の病院なのか、それともいきなり専門病院なのか、ということですが、おすすめとしては、まず日頃から近くの信頼できる、何か具合が悪いときには気軽に相談できる病院を見つけておいて、親しくしておかれるといいと思います。そしてその病院で病気を見つけてもらい、さらに専門医の診療が必要な場合は適切な施設、病院を紹介してもらわれるようにされればいいでしょう。おそらく専門病院も他院の紹介で来た、というほうが対応がより丁寧になることもあると思います。