レオン

貴方の好きな映画を10本、挙げてみてください。」これは映画好きが集まって酒を飲む時などには定番の話題ではなかろうかと思います。
どんな映画を好むのかを聞けば、その人の趣味や考え方が垣間見えて面白いものです。さて、今回はそういう「私の映画ベストテン」にランクインさせている方の多い人気作品「レオン」をご紹介したいと思います。
観葉植物を唯一の友達として、他者との関わりを避けて生きる凄腕の殺し屋レオン。ある日、彼のもとに家族を殺された12歳の少女、マチルダが逃げ込んできます。躊躇したものの彼女を助けたレオンにマチルダは復讐のために殺し方を教えてと迫ります。奇妙な共同生活を続けるうちに孤独なレオンと家族を失ったマチルダの間に家族とも恋人ともつかない愛情が芽生えていきます。
数々のヒット作を飛ばしているリュック・ベッソン監督ですが、未だにこの「レオン」を代表作に選ぶ人も多いかと思います。不器用で孤独な殺し屋レオンと、どこか大人びていて家族にも愛されることの無かった少女マチルダ、孤独な二人がお互いに生きる意義を見つけていく静かな中盤の展開と壮絶なラストシーンとの対比は実に見事です。アクションもスタイリッシュで斬新、それでいてリアリティを感じさせるものになっていて、素晴らしい出来です。アクションとラブストーリーを組み合わせた映画は数多くありますが、本作ほど成功した例は珍しいのではないでしょうか。
監督のリュック・ベッソンは「グランブルー」「TAXI」「ジャンヌ・ダルク」などで知られるヒットメイカーです。押しも押されぬ名監督と言っても良いかもしれません。勿論「フィフス・エレメント」を無かったことにすればですが(笑)
レオンを演じるのはリュック・ベッソンご用達の個性派ジャン・レノ。不器用で口数の少ないレオンを好演しています。マチルダを演じるのは本作がデビュー作のナタリー・ポートマン。子供ばなれした演技力と美貌(12歳の子供に美貌ってのも変ですが、とにかく可愛いです)で強烈な存在感です。そして敵役のスタンスフィールドにはイカレた悪人を演じさせたら右に出るもののいないゲイリー・オールドマン。本作でも素晴らしいキレ具合で、悪役魂を見せてくれます。
さて映画というのは人によって感じ方が違うのが当たり前ですから、本作のように誰もがいいと認める映画はなかなかありません。
冒頭の「私の映画ベストテン」を話題にする時はくれぐれも心を広く持ちましょう。あなたの好きな映画を嫌いな人もその逆だってあるのです。くれぐれもケンカなどになりませんように。
何?ベストテンに「シベリア超特急」が入る?
…表へ出ろ。
CINEMA DATA
1994年制作
【配給】 | 日本ビクター |
---|---|
日本ヘラルド | |
【監督】 | リュック・ベッソン |
【出演】 | ジャン・レノ |
ゲイリー・オールドマン | |
ナタリー・ポートマン |
CICビクタービデオ(株)よりDVD発売中
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※掲載している情報は、2006.06.01の情報です。
そのため記載内容が、最新のものと異なる場合があります。
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