もうすぐ2才になるダックスフントを飼っています。最近、お尻を床にこすりつけたり、お尻で歩くような行動をすることがありますが、これは何なのでしょう?
お尻を床にこすりつけるような行動は犬や猫では、時々見られます。肛門腺が溜まっていたり、寄生虫がいたり、肛門周囲の皮膚がかゆかったり、というのが原因として挙げられますが、最も多いのは肛門腺でしょうね。この肛門腺について少しお話しましょう。これは、ちょうど肛門の4時と8時の位置ぐらいにある分泌腺で、独特なくさいニオイの液体を作り出して貯めておく袋状のものです。通常そこに溜まった肛門腺の液は、肛門の括約筋をぐっとしめる、つまり排便時にウンチを切るときに排出されます。それ以外では、犬や猫が興奮して肛門に力が入ったときに排出され、ウンチのニオイとも言えない、玉ねぎの腐ったようなニオイがするので気づかれることもあるでしょう。
日頃から上手くこの液を排出できている子はいいのですが、肛門腺の出口が詰まっていたり、うまく自分で出せないときに、パンパンになって気持ち悪くなり、床でお尻をこするということになります。猫の場合は体が柔らかいのでパンパンに張った肛門腺を舐めて穴を開けてしまうこともありますし、犬でも放って置くと破裂してしまうことがあるので注意してください。
美容室でシャンプーをしてもらってらっしゃる場合は、トリマーさんがしぼってくれているはずですが、もし、お尻を床でこすっているのをみたら、まず肛門腺をチェックしてみましょう。ダックスやプードルは慣れれば簡単にしぼれるようになれると思いますが、犬種によっては絞りにくいこともありますから、無理をせず、病院か美容室でしぼってもらうようにしましょう。